【第2話】おカネとココロはリンクする?働いてみて見つけた“自分の安定するポイント ~ママコラム のざわともこさん これが私を活かす道!~

中国・四国

人には言えないおカネの悩み。独身時代の金銭感覚を悔やむ
おカネ(以下、お金)の話は人にかるがるしく言えないけれど、だれもが多少は気になるテーマではないでしょうか。お恥ずかしいながら、私は主婦になった今でも“どんぶり勘定”です。(かんたん家計簿的なものも試しましたが三日坊主。)独身時代は被服費と交際費がメーンで、ストレス発散にお買い物、いいコトあってもお買い物、景気づけにもお買い物、そして交際費にも惜しみなくお金をつかいました。ボチボチ貯金もしていましたが「万が一のとき最低限の身動きが取れればいいや」くらいの金額だけキープして、あとは快適に消費してきました。今の私が見たら「バカバカ!そんな服買っても着られなくなるんだから」と全力で止めるでしょう。ただ交際費だけは今でも全く悔いがありません。それにしても、一度しみついた金銭感覚ってなかなか変えられないものなんですよね。これも今だから分かることです。

貯金残高を見て冷や汗;夫に言えなかった“やりくり下手”な自分
ありがたいことに、主婦したてのころは夫のお陰で不便を感じることなく過ごしていられました。しかし、これまで専業主婦をしたことがない私が(しかもどんぶり勘定の私が!)大切なお財布を任されたのです。徐々に異変が起き始めました。お給料日に振り分けをして生活費用のお財布にお金を入れて、さあ今月もよろしくお願いします!とスタートするのですが・・・後半どうにも不足がちに。内訳としては食費と日用品くらいなのですが、何故か不足。今思えば週末のプチ贅沢や娘の成長にともなう出費(離乳食関連、病院代、洋服代など)が増えたのですが、ちゃんと予算の見直しを夫婦でしなかったのです。そしてその不足分は日常的に私個人の貯金から補っていました。もちろん生活費の不足分を補うだけではなく、自分の欲しいものにも使っていたので残高は減る一方。それなのに「仕事もしていないのに、やりくり下手だとガッカリされそう」と夫の落胆が怖くて正直に言い出せませんでした。そしてある日、自分の貯金残高を見て愕然とし、リアルに冷や汗が出ました。帰り道、ボーッとしていたのでもしかしたら信号無視とかしていたかもしれません。危ないですよね、色々。

後日、夫に打ち明けたところ意外とすんなり予算を増やしてくれました。「むしろ知らずに任せきりでゴメンね」と謝られてしまい、どうして夫を信頼してもっと早くに打ち明けなかったのかと後悔しました。これは後から分かったことですが、全く同じ状況で悩んでいるというママ友が何人もいてみんな「仕事を辞めてしまったから独身時代の貯金が最後の砦(とりで)。切り崩す生活に不安を感じる」と。もしかしたら単にやりくり下手とかそういう問題ではなくて“自分に収入がない”という事が勝手に自分を“不自由”にしているのではないかと思い始めました。



妻の“経済的自立”は“ココロの安定”と“夫婦のチャンス”を生む
このとき身にしみて感じたのは、“自分で自由になるお金が必要だ”ということ。仮にいくら夫の稼ぎがあったとしても、これは人それぞれだと思いますが、冠婚葬祭など私個人の出費まで夫に頼るのは違うと思っています。稼ぐことの大変さがわかるので頼りたくなかったんです。それでも現金なもので“貯金残高とココロの余裕は比例”するものですね。。。このままでは夫に対する純粋な感謝の気持ちが、ねじれてこじれて“劣等感”や“閉塞感”に変わってしまう気がして自分自身が怖くなりました。あんまりヘルシーな状態ではないですよね。

そこで私は自分の性格やこれまでの傾向から見て「働こう!」と決めました。たとえ少額であっても妻の経済的自立は精神的自立に繋がる、そしてそれが家庭を円満にする。それに、いつか夫が今と違う仕事にチャレンジしたいと考えた時に決断しやすいだろうと思いました。私が自分らしく生きたいと思うように、夫にもそうあって欲しいと望むからです。昔からやりがいある仕事は人生を豊かにしてくれると信じていますし、夫のチャンスは妻そして家族全員のチャンスだと思っています。これは専業主婦をした経験があるから言えることですし、労働が正しいという結論ではありませんが、どんな状況なら自分を安定(=精神的自立)させられるか、と考えたときの私の結論です。

どうせならやりがいを感じられる仕事で対価(収入)を得たいし、私も夫も「がんばって節約するよりも収入を増やしたい」と考えるタイプなので働くという結論は自然に出ました。

判明。育児と仕事では頑張る“エネルギーの源泉”が違うんだ
子育ての経験がある方ならイメージしやすいと思いますが、赤ちゃんのネンネ期はあっという間に過ぎ去り目が離せなくなります。初めての育児ならことさらハラハラ、ときどきイライラで家事もこなしてようやく寝かしつけた頃にはクタクタ。自分も寝落ちしてしまう・・・もちろん可愛くて楽しくて幸せで後から人生を振り返った時、この時期がもっとも輝いていたと思えるはずです。それでも私はどこか満たされず、夜な夜な「このモヤモヤの正体は何だろう」と考えていました。前出のお金問題とはまた違う種類のモヤモヤです。妻になり母親になったけれど、ほぼ30年間つかってきた“私の名前”は“旧姓”とされ新しい名前に上書きされてしまったような。それが結婚と言われればそれまでですが、なんとなく本当の自分が新しい役割の影に隠れてしまったような感覚になりました。

そして判明したのが、
「ああ、私は仕事という手段で自己実現してきたんだ。」
「仕事という“もう1つの柱”がきっと自分を支え豊かにしてくれる。」
「育児と仕事に使うエネルギーはそもそも源泉が違うんだ!」
ということです。

友人や両親からはストイックな選択したように見えたのか心配されましたが、不思議とやりたい仕事があるときは育児家事でクタクタでも頑張れてしまうものです。(このあたり、第1話の“ワーカホリック”な自分がジワジワと出てきています)

エイヤ!と開業。合う条件が無いなら仕事を作ればいい!
働くことを決めた私は、まず夫に相談しました。たとえ妻の収入がわずかでも“共働きになる”ということは家族にとって大きな変化だからです。夫は私の働く動機と娘を保育園に入れることに対し肯定的でした。この時点で夫婦の価値観が合わなければ今の私はなかったと思います。そして家事の分担もこのあたりから意識するようになったと記憶しています。

働くにあたり新潟市のハローワークで求人案件を検索したりネットでエントリーしてみたのですが転勤族の妻、そして子育てママの宿命でしょうか、条件に合う求人には出会えませんでした。あれこれ動きながら考え調べてみた結果、自分で仕事を作ればいいんだ!という結論に達しました。“雇われる”ことをやめたのです。しかも場繋ぎ的な仕事ではなく、細長くでもちゃんと経験を積んで信頼されたかったので、思い切って選んだのが個人事業主という道。これまで企業の名刺に守られてきたので不安やプレッシャーが全くないわけではありませんが、一度くらいこんな挑戦してみてもいいじゃないか、とワクワクしました。

私が選んだのは“自分の経験が活かせる、かつオンラインでもできる仕事”、自己紹介に書いた通り、企業広報とライター業です。ライターに関しては全くの未経験でしたが、土地勘のない場所では広報の求人がすぐに見つからないのとライターという仕事に興味があったので、ライティングカンパニー「スゴモン」という会社を立ち上げた元同僚にコンタクトを取り案件をアシストしてもらいました。これが私の“自立への第一歩”となりました。

「スゴモン」http://sugomon.com

娘と私の新たな挑戦。
コケてもめげないのは“好きな仕事”だから“母の背中”があったから
もちろんド素人なので要領もつかめず時間もかかり、さらに娘が入園前で四六時中そばにいる状態。たらふくオヤツを与えてテレビの録画を繰り返し観せて、その間に焦って作業をする。娘はすぐに飽きてしまい「抱っこ!」、そして膝の上に座りパソコンを占領されてしまう。これではまったく仕事になりません。なんとか夜間に作業をするも寝不足、イライラ、ついには自分が体調を崩して仕事どころではなくなってしまいました。喉を痛めて声が出なくなり絵本すら読んであげられない。

“子供と向き合うこともせず、体調まで崩して、いったい何をしているか”と不甲斐なさから涙が出ました。なんど娘の小さな寝顔にあやまったでしょうか。

それでもめげずに自分を立て直せたのは夫のサポート、ママ友達のエール、クライアントの懐の深さ、そしてなにより“好きな仕事”だからでした。そしてこの時点では金額そのものよりも、まずは“働き始めた自分”に満足感を得られたように感じます。まずこれが“自分のココロを安定させるポイント”のひとつでした。

話がそれますが、少しだけ昔話をします。私の両親は共働きでしたが、おさない私は淋しさよりも毎朝バリっと洋服を着て、鏡に向かい口紅を塗る母にひそかに憧れていました。オフの日はダラダラしても“職場の顔”を持っていたのです。たまに母と2人だけで出かけると、自分のお小遣いでは買えないような服を買ってもらいました。いつか私も娘達とそんな“パパには内緒ね”をしたい、なんて今から妄想しています。たくさん喧嘩もしたけれど、目指すは母の背中です。

そして2016年4月、晴れて娘は近所の保育園に入園し、私も細々と始めた個人事業主の活動を本格的に広げることになりました。ほどなくして、ついに自分のキャリアを活かせる“広報”という仕事につくことになるのですが、これには運命的とも言えるあるママ友との出逢いがありました。そして限られた条件下で働くことの楽しさ厳しさに直面することになります。このお話は次回の第3話でお伝えできればと思います。

第2話 完



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